言語聴覚学科
コミュニケーションを科学的に分析し、「ことば」や「聞こえ」の機能を向上させる言語聴覚士を養成
言語聴覚士は、「話す」「聞く」「読む」「書く」「食べる」といった、コミュニケーション機能や飲み込みに問題がある方をサポートする医療専門職(国家資格)です。すでに国家試験は26回実施されており、全国に4万人近くの有資格者がいます。
主な活躍の場は病院のリハビリテーション科で、理学療法士や作業療法士と共に、脳卒中やパーキンソン病など言語障害や飲み込みの障害を発症した患者さんに対して、評価・訓練・指導を行います。他にも、難聴、吃音、発達障害を抱える患者さんのサポートを行うこともあるため、福祉や教育の場でも言語聴覚士の必要性が高まっています。対象とする障害によっては他の身体障害の患者さんと比べて回復が長期にわたることが多いため、現在、より多くの言語聴覚士が必要とされています。
本学の姉妹校である国際医療福祉大学大川キャンパスは、1期生より常に就職率が100%を達成、国家試験も過去に何度も100%を達成しています。その大川キャンパスの業績と教育経験を継承し、2023年4月、福岡国際医療福祉大学に言語聴覚学科が誕生しました。この百道の地で、言語聴覚士の夢を叶えましょう。
学科概要
定員
40名
取得可能な資格
- 言語聴覚士国家試験受験資格
言語聴覚士の活躍の場
医療機関
- 病院・診療所
(リハビリテーション科、耳鼻咽喉科、小児科、形成外科、口腔外科)
ほか
福祉施設
- 障害福祉センター
- 小児療育センター
- 通園施設
- 放課後デイサービス
ほか
介護施設
- 養護老人ホーム
- 介護老人保健施設
- ケアハウス
- グループホーム
ほか
教育機関
- 大学
- 専門学校
- 特別支援学校(聴覚障害・知的障害・肢体不自由)
ほか
医療福祉関連企業
- 補聴器関連会社
- 人工内耳関連会社
ほか
その他
- 行政機関
- 研究機関
ほか
アドミッションポリシー
① 言語聴覚療法の分野で活躍したいという目的意識が明確であり、何事にも自主的に取り組むことができる者
② 基本的倫理観を持つ者
③ 各専門知識を学び応用するために必要な基礎学力を有している者
④ 海外の保健・医療・福祉、特に言語聴覚療法に興味を持つ者
養成する人材
先輩の声
「いい仕事だな」と思う
祖父が脳梗塞のため言葉が不自由で、何か手助けできないかと思ったのが言語聴覚士をめざすようになったきっかけです。オープンキャンパスに出席し、3Dバーチャル解剖台のリアルさに驚きました。関連病院や施設も数多くあり、実習も充実していることが分かり、本学を志望しました。さっそく1年生後期の「コミュニケーション障害演習」では、隣接する福岡山王病院のリハビリテーション室を訪問しました。半日の研修でしたが、男の子が言語聴覚士から楽しそうにリハビリを受けていました。「いい仕事だな」と思いました。小学2年生から自宅近くの道場で習っている空手を、一人暮らしを始めた後も福岡市内の道場で続けています。勉強、アルバイト、自炊、空手と忙しい毎日です。やがて本格的な病院実習も始まるでしょう。目標は「社会に必要とされる人」です。
言語聴覚士として活躍中!
発達障害の子どもたちのお兄さんのような存在をめざして認定資格取得に挑戦中
私は姉妹校の国際医療福祉大学で言語聴覚を学び、現在、福岡山王病院で勤務しています。就職してからずっと子どもを対象とすることが多かったこともあり、主に発達障害を持った子どもの言語訓練を任されています。子どもはことばが増えたり、コミュニケーションが伝わるようになったりと日々成長を感じる瞬間が多いため、やりがいもひとしおです。9年間働いてきましたが子どもやご家族から感謝されると、やはり今でも喜びを感じます。一般的に子どもを専門とする言語聴覚士の多くは女性です。しかし、男性の言語聴覚士だからこそ、子どもたちのお兄さん的存在として寄り添うことができるのではないかと私は考えています。発達障害に関する知見を深めるため、仕事の傍ら、国際医療福祉大学の大学院に通い、無事に卒業することができました。ゆくゆくは発達障害領域での認定資格も取得したいと考えています。
PROFILE
2015年国際医療福祉大学を卒業し、柳川療育センターに入職。発達外来や入所者の言語聴覚療法を担当。2020年に福岡山王病院へ異動。同時期より国際医療福祉大学大学院言語聴覚分野に進学する。現在は、小児のみならず成人領域の言語聴覚療法のスキルアップにも励み、認定言語聴覚士の資格取得をめざしている。
※言語聴覚学科は2023年度開設のため、姉妹校・国際医療福祉大学の卒業生インタビューを掲載しています。
言語聴覚士の仕事紹介
言語聴覚士として活躍中!
- 人間の尊厳、「ことば」の回復・発達を図る
- 「ことば」「聞こえ」「声や発音」「嚥下(えんげ、食物の飲み込み)」の障害は、生まれつきのものから病気やけがによるものまで原因はさまざまで、小児から高齢者までが対象です。発達障害によって言語機能の発達が遅れている子どもに対してコミュニケーション能力を育成し、ことばや文字の獲得をサポートするなど、教育分野での活躍も期待されています。
- 超高齢社会でニーズが高まる
- 言語聴覚士は、日本では1997年に法制化された国家資格です。超高齢社会となり、老齢期の脳卒中などの後遺症による失語症や嚥下障害、認知症が増えており、多くの人が言語聴覚療法を必要とするなか、言語聴覚士の有資格者は現在約4万人とまだまだ不足しています。今後、社会的ニーズが高まり、医療のみならず、教育や福祉の分野にも活動の場が広がることが予想されていることからも、さらなる養成が望まれています。