学科紹介

視能訓練学科 

九州の4年制大学では唯一の視能訓練士養成学科。高い専門性を生かした医療の提供をめざす視能訓練士を養成

視能訓練士は、眼の健康を守り患者さんの日常生活を支える、視覚のエキスパートです。みなさんも今までに眼鏡やコンタクトレンズ処方のために、お世話になったことがあるかもしれません。しかし、視能訓練士の仕事はそれだけではありません。医療施設では、眼に関する様々な疾患の検査(視力、屈折、視野、眼底写真、網膜電図、超音波検査など)を行うとともに、乳幼児の弱視や斜視の訓練治療も行っています。さらに視機能に障害が残った患者さんのために、補助具の選定と使い方の指導も行う幅の広い仕事です。現在、日本では急速に高齢化が進んでいます。健康な老後のためには、眼の健康を守ることが欠かせません。眼の健康を守る視覚のエキスパートは、今後の日本に欠かせない重要な仕事になっていくと思います。

視能訓練学科長予定者

視能訓練学科長
吉冨 健志 教授

学科概要

定員

40名

取得可能な資格

  • 視能訓練士国家試験受験資格

視能訓練士の活躍の場

医療機関
  • 総合病院眼科
  • 大学病院眼科
  • 眼科診療所
医療行政機関
  • 保健センター
  • 保健所
福祉施設
  • リハビリテーションセンター

など

研究機関、教育機関、医療機器メーカー、企業と連携した医療機器の研究・開発など

養成する人材

視能訓練士は、眼科領域における専門技術者であり、大切な眼の健康を守る視覚のエキスパートです。近年、眼科医療の進歩はめざましく、視能訓練士の知識、技術、実践力においてもより高度な質が求められています。視能訓練学科では、高度に発展、分化しつつある医療技術に対応できる専門性の高い知識と技術を身につけた、優れた臨床能力を有する視能訓練士を養成します。さらに、学科の枠を超えた連携教育により、リハビリテーションの理念やチーム医療に求められる高度なコミュニケーション能力を育てます。そして、他職種と連携しながら高い専門性を生かした医療を提供するとともに、トータルケアの実践をめざす次世代の視能訓練士を養成します。

先輩の声

田中 菜穂

視能訓練学科 4年
(福岡県立筑紫中央高等学校出身)
田中 菜穂さん

専門はもちろん、生理学や解剖学など、眼と体のつながりを学べる科目がおもしろい
1年次に開講される専門科目の「視能検査学基礎」では、将来の仕事に直結する眼科検査機器の使い方や検査内容を学ぶのですが、自分の夢に一歩近づけたような気がしてワクワクしたのを覚えています。自分の興味のある眼の構造を深く学んだ「視器解剖病態学」はもちろん、眼以外の領域、例えば『筋肉や体全体が眼とどのようにつながっているか』を学ぶ「生理学」や「解剖学」などもとても面白く、さまざまな分野の知識を得ることができました。視能訓練学科は全国的にも数が少なく、福岡国際医療福祉大学は九州の中で視能訓練士をめざせる唯一の大学です。超高齢社会を迎えた現在の日本において、視能訓練士は必要不可欠な職業になっていきます。私はこの仕事の重要性をより多くの方々に知っていただき、活躍の場を広げていきたいです。そして、私が子どもの頃に出会ったあの憧れの視能訓練士さんのように、患者さんに優しく、患者さんが安心できる視能訓練士になりたいと思っています。

視能訓練士として活躍中!

右近 南聖

高木病院
眼科
視能訓練士
右近 南聖さん

学会や研修会に積極的に参加し、日々進化する眼科医療に対応したい
主に眼科医の指示のもと、視力検査や視野検査、画像診断検査をはじめ、斜視・弱視の方に対する検査や矯正訓練を行っています。また眼鏡処方やコンタクト検査なども行っています。子どもから高齢者まで、たくさんの方とコミュニケーションを図ることができるのが、視能訓練士という仕事の魅力のひとつです。例えば、白内障などの手術後の患者さんが「よく見えるようになった」と喜ばれたり、「ありがとう」と言葉をかけてくださった時には、この仕事を選んでよかったなと感じます。眼科医療は、日々進化しています。今後も学会や研修会などには積極的に参加し、一人でも多くの患者さんのQOL(生活の質)の向上を図りたいと考えています。どんなときでも患者さんを心から理解し、患者さんに寄り添える視能訓練士になりたいと思います。

視能訓練士の仕事紹介

どんな仕事?

眼の検査のほか、病気の早期発見も
①医師の診断のためのさまざまな検査(視力、視野、屈折、眼圧など)②斜視・弱視などに対する視機能回復を目的とした矯正訓練③視覚に障害を持つ人の現在の視機能を最大限に活用して、生活の質のレベルを維持するロービジョンケアなどを担います。また、④乳幼児・学校・職場健診などで病気の早期発見・予防にも貢献しています。

仕事の展開と将来の展望

注目されるロービジョンケアの担い手
高齢化や生活習慣の変化により、緑内障・糖尿病網膜症・加齢黄斑変性などに伴う視機能障害が増加し、ロービジョンケアが注目されています。現在は視能訓練士の大半が病院などで勤務していますが、今後は保健所や老人福祉センターでの活躍が期待されます。眼科医1人に対し視能訓練士は2~3人必要と言われていますが、現在、眼科医約14,000人に対し、視能訓練士は18,000人ほど。さらなる養成が望まれています。
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