お知らせ

作業療法士セミナーを開催しました。次回は8月25日(日)視能訓練士セミナーを開催!

2019.08.23

イベント

好評だった「言語聴覚セミナー」に続き、8月17日(土)に『今後ますますニーズが高まる医療専門職について知ろう!』第2弾、「作業療法士セミナー~生活を科学する!作業療法士の世界」を開催。作業療法士ってなに?将来性は? 理学療法士とどう違うの?そんな疑問に応える3つの講演に、参加者のみなさんは熱心にメモをとられていました。

次回の無料公開セミナーは、8月25日(日)に「視能訓練士セミナーⅠ~視覚障害の未来を拓く視能訓練士の役割」を開催します。

 

「作業療法士セミナー~生活を科学する!作業療法士の世界」リポート

講演1 「生活を科学する作業療法士の活躍領域~ユニバーサルデザインから介護ロボットの研究・開発まで」

講師/福岡国際医療福祉大学作業療法学科長 北島栄二教授

 

理学療法士が「歩く」「立つ」といった基本的な動作能力の回復を図るのに対して、「家事をする」「食事をする」「運転をする」といった応用能力を高めるのが作業療法士であり、その手段として、「その人のやりたいことを可能にする」介護ロボットを含めた医療福祉機器が非常に重要であること。それらの機器やユニバーサルデザインの研究・開発は作業療法士の活躍領域であり、医学的知識のもとで「人の専門家」として科学的に動作を分析し、エンジニアと連携しながら人が使いやすいものを創り上げていくのが作業療法士の役割だと話しました。

 

講演2 「こどもたちの未来を紡ぐ作業療法士~育ちの場、教育の場で求められる作業療法とは」 

講師/国際医療福祉大学福岡保健医療学部作業療法学科長 日田勝子教授

小児領域での作業療法としては子育て支援、学校生活における支援、社会生活支援があり、今の時代は、施設や病院のみならず、地域に根差した作業療法士の活動が注目を集めているということ。乳幼児健診や巡回相談などを通じて、保護者の子育てを専門的立場から応援し、こどもたちの笑顔が絶えない豊かな生活を支えるのも作業療法士の役割であることなどを説明。活躍の場はますます広がり、特別支援教育の中での作業療法士の活躍はめざましいと話しました。

 

講演3 「作業療法士の広がる活躍フィールド~今、話題のeスポーツへのサポート」 

講師/日本作業療法士協会福祉用具対策委員会委員 田中栄一氏

視線などでも動かせるコントローラーを工夫・改造して障害者のeスポーツ(対戦型のコンピューターゲームで競う競技)への参加をサポートした事例を報告されました。その中で、脊髄性筋萎縮症の男性の「私にとって、できないことや、不自由していることというのは数多くあるのですが、それを一緒に解決していく方法を探し出してくれる仲間が作業療法士だ」というコメントや、患者さんの「自分の生き方を楽しくしてくれるのが作業療法」といった声が紹介され、参加者のみなさんも、あらためて作業療法士が担う役割の大切さを認識されました。

 

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