2022.06.29
トピックス
本学の看護学部では、4年生で災害看護論(30時間)の科目があります。2020年と2021年の2年間はオンライン演習でしたが、今年度は6月8日(木)に体育館でトリアージ・応急処置・搬送の訓練を行うことができました。
災害医療では、最大多数に最良の医療を提供することをめざしますが、限られた人材や機材・物品で傷病者の治療にあたるため、その優先順位を決定し対応するトリアージが必要となります。
演習では、6から7名で構成されるひとつのチームで、6名の傷病者(子ども、妊婦、成人、高齢者で傷病の事例を学生が演じる)をSTART法に基づいて重症度(赤:緊急、黄:非緊急、緑:軽症または治療不要、黒:救急困難または死亡)を判定し、トリアージタグをつけました。その後、応急処置・搬送を実施しました。学生は、この訓練を通して、短時間で傷病者に起きている重症度を判定し、応急処置・搬送することの難しさ、災害看護の知識・技術を身に着けることがいかに大切かを学んだことと思います。
ある学生は、この演習を終えて自宅に帰る途中、腕に怪我をした方に出会い、演習で学んだ止血法を実施できたので、今回の演習がとても役に立ったと後日生き生きと語っていたそうです。
災害はいつどこで起こるかわかりません。本学の学生が、将来看護職者として、災害時、病院で、地域でケアや支援を実践する日がくるかもしれません。その際、大学時代に学んだ災害看護の知識・技術を活用して、病院の患者さんや地域住民の方々のいのち・健康を守るために貢献してくれることを願っています。