診療放射線学科
高齢化の進展や社会環境の変化、医療機器の高度化、業務拡大により、診療放射線技師の専門性が高まり活躍の場も広がっています。放射線診療(検査・診断・治療)に必要不可欠な画像診断装置や放射線治療装置は、近年では人工知能技術も取り込まれて進歩を続けています。これらを扱う診療放射線技師には高度な専門知識と技術はもちろんのこと、チーム医療・チームケアの考えのもと他の医療職との連携強化が必要です。本学科は、全国各地の診療放射線技師を養成する学科の中で最も新しいという利点をフルに生かし、教員陣がこれまでに蓄えた豊富な知識と経験に加え、姉妹校・国際医療福祉大学が培ってきた医療・福祉の技術力、教育ノウハウ、そして整った学修環境(学内設備、グループ関連医療福祉施設との連携など)を継承しつつ、これからの社会に敏感に対応可能で、臨床だけでなく、研究分野でも幅広く活躍できる診療放射線技師を養成します。
学科概要
定員
60名
取得可能な資格
- 診療放射線技師国家試験受験資格
診療放射線技師の活躍の場
- 病院
- 画像検査センター
- 医療行政機関
- 研究機関
- 大学・専門学校などの教育機関
- 放射線機器メーカー
アドミッションポリシー
①医療や放射線科学に興味を持ち社会に貢献したいという目的意識が明確であり、何事にも主体的に取り組む意欲をもって学修する意志のある者
②基本的倫理観を持つ者
③各専門知識を学び応用するために必要な基礎学力を有している者
④海外の保健・医療・福祉、特に診療放射線分野に興味を持つ者
養成する人材
先輩の声
最新の医療機器と実習施設をフル活用して
診療放射線技師に必要な技術と精神を磨きます
化学や生物、物理と多方面から放射線について考え、医療現場での活用法も多くの必修科目のなかで学修します。単純に画像を撮る過程だけでなく、その仕組みや原理を知るのは自分の視野も広がるので面白いです。印象深いのはX線機器工学です。 一般撮影用や乳房撮影用などさまざまな機器を取り上げ、実物や動画も見ながら構造や原理、臨床現場での使用方法について学びました。
グローバルな視点から多職種連携を学べる環境で
災害時のチーム医療に貢献できる人材へと成長
放射線管理学では、定期的な線量測定、検査に用いる放射性廃棄物の処理など放射線管理の知識と技術を学びました。そして臨床実習では、実際に病院で働く診療放射線技師から患者さんへの接遇やポジショニングについて教わります。患者さんの不安や緊張を和らげながら撮影する技術を磨くことができました。目標である災害医療に携わる診療放射線技師に日々近づいていると感じます。
※診療放射線学科は2024年度開設のため、姉妹校・国際医療福祉大学の在校生インタビューを掲載しています。
診療放射線技師として活躍中!
いかに患者様の負担にならないように
目的部位を撮影するか、試行錯誤する日々
私は入職3年目の診療放射線技師として、X線一般撮影、オペ室でのイメージ操作などのレントゲン撮影を担当しています。勤務先の福岡山王病院は総合病院であるため、患者様の疾患もさまざま。装置の使い方や撮影時の工夫など、毎日新しい学びがあります。しかし、大学で身につけた解剖学や生理学などの基礎的な医療知識や、必要不可欠な各モダリティ(装置)の特徴や原理などの基礎知識は役に立っています。それらの理解があることでより質の高い画像を医師に提供でき、より良い患者様への対応が可能になると感じています。
今後の目標は、当直ができるようになることです。X線一般撮影、CT、MRIなど、ひと通りの撮影が行えるようにならないと、当直業務を担当することができません。今はとにかく仕事を覚えるため、経験豊富な先輩からアドバイスをもらいながら勉強の毎日を送っています。そして、夜間救急の患者様にも冷静に対応できる知識と技術を身につけていきたいと思っています。
PROFILE
2022年、福岡山王病院に入職。できることも徐々に増えていき、現在はCT、MRI、心臓カテーテル検査など幅広い業務に携わっている。新たな資格取得も視野に入れ日々勉強にも取り組んでいる。
※診療放射線学科は2024年度開設のため、本学グループである福岡山王病院の職員インタビューを掲載しています。
診療放射線学科の仕事紹介
どんな仕事?
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画像撮影と放射線治療に貢献
放射線を用いたX線装置・CT装置、磁気を用いたMRI装置、超音波を用いた超音波診断装置などを扱って、さまざまな病気を診断するために最適な画像を撮影します。また、こうした病気の早期発見・精密診断にとどまらず、がん治療の一つである放射線治療では、最先端技術を駆使し、安全で安心できる放射線治療に貢献する役割を担います。
仕事の展開と将来の展望
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診療放射線技師が緊急を要する患者の命を救う!
近年の画像診断装置の技術進歩はめざましく、これらを扱う診療放射線技師には高度な専門知識と技術が要求されています。医師のタスク・シフト/シェア政策で診療放射線技師業務として推奨されている「STAT画像報告」は、撮像した画像を第一に見ることが出来る診療放射線技師が、生命にかかわる重要な画像所見に気が付いた場合、それを医師にSTAT(直ち)に報告する仕事で、今後、診療放射線技師に期待される役割です。