お知らせ

【研究情報】理学療法学科 吉塚久記 講師 / 研究論文が国際誌に掲載されました

2021.06.25

トピックス

吉塚久記講師は、柳川リハビリテーション病院の研究チームと共同で、変形性股関節症に対するJiggling exerciseの短期集中的な臨床成績を検討しました。この研究成果は、米国の科学雑誌PLOS ONEに掲載されています。

研究概要

Jiggling exerciseは、変形性股関節症の保存療法の一つで、足に小さな振動を加える治療法です。これまでの研究では、進行期または末期の変形性股関節症の外来患者さんに1年以上のJiggling exerciseを継続して行うと、症状の寛解が認められたことが報告されていました。しかし、Jiggling exerciseの短期集中的な臨床成績は明らかにされていませんでした。

今回の研究では、入院により短期集中的なJiggling exerciseを行った進行期または末期の変形性股関節症患者さん9名を対象として、臨床成績を後方視的に検討しました。

その結果、入院期間(27~98日)とJiggling exerciseの実施時間(2~6時間 / 日)には個人によって差がありましたが、全9名に関節裂隙幅の開大を示す画像所見が認められ、8名に疼痛スコアの改善がみられました。

本研究の結果は、変形性股関節症に対する短期集中的なJiggling exerciseの有益性を示唆しています。

論文情報

Yoshizuka H, Sato T, Murakami J, Mitsutake T, Hiromatsu M (2021) Short-term changes in radiographic joint space width after jiggling exercise as conservative treatment for hip osteoarthritis: A retrospective case series of nine patients. PLoS ONE 16(6): e0253643.

keyboard_arrow_up