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【研究情報】作業療法学科 中薗寿人 講師 / 研究論文が国際誌に掲載されました

2021.06.30

トピックス

福岡国際医療福祉大学の中薗寿人講師飛松省三教授は,国際医療福祉大学の緒方勝也教授の研究チームと共同で、経頭蓋交流電気刺激(tACS)を用いた新たな脳可塑性誘導法の開発を行いました.この研究成果は、米国科学誌の”Scientific Reports”に掲載されています。

研究概要

tACSは微弱な交流電気刺激を頭皮上から行うことで,大脳皮質の振動現象を非侵襲的に調整する手法として注目されています.今回,共同研究グループは,一次運動野に対して持続的かつ安定した可塑的効果を誘導するため,tACSと反復ペアパルス経頭蓋磁気刺激(rPPS)を組合せた新たな刺激手法の開発に取り組みました.具体的には,組合せるtACSの刺激周波数(10 Hzと20 Hz)と位相(ピーク位相とトラフ位相)を変化させ,最適なパターンを検討しました.
その結果,20 Hz tACSのピークの位相にrPPSを組合せた場合,rPPS単独の刺激と比べ,持続的かつ安定した皮質興奮性の増大効果が確認されました.本研究から,tACSは刺激周波数と位相依存的に他の脳刺激法の効果を増強する可能性があり,この新たな手法は神経活動を調整する治療手段であるニューロモデュレーションへの応用が期待されます.

論文情報

Nakazono H, Ogata K, Takeda A, Yamada E, Oka S, Tobimatsu S. A specific phase of transcranial alternating current stimulation at the β frequency boosts repetitive paired pulse TMS induced plasticity. Sci Rep 11:13179, 2021. DOI: 10.1038/s41598-021-92768-x.

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