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【研究情報】理学療法学科 光武翼講師/研究論文が国際誌に掲載されました

2022.08.01

トピックス

本学理学療法学科・作業療法学科教員の研究論文が国際誌に掲載されました。本件は理学療法学科 光武翼講師吉塚久記講師谷口隆憲助教、作業療法学科 中薗寿人講師らの共同研究によるものです。

【研究概要】
 両側乳様突起上から微弱でランダムノイズ波形の電気刺激を行うNoisy galvanic vestibular stimulation(nGVS)は姿勢の安定化に有効な方法ですが、立位姿勢における詳細な筋活動や関節運動についてはほとんど知られていません。本研究では、三次元動作解析装置と表面筋電図(EMG)の同時計測法を用いて、nGVS介入による下肢筋活動および関節角速度の変化を明らかにすることを目的としました。
 健常者17名を対象に、刺激なし(ベースライン)、刺激あり(偽薬またはnGVS)の4条件(平地/クッション上,開眼/閉眼立位)で身体反応を評価しました。また、ノイズ刺激は知覚閾値以下のレベルで30秒間行い、身体制御反応は下肢の筋電活動および角速度を用いて評価しました。
 各パラメータのベースラインからの変化については、筋タイプ×介入におけるEMG活動、条件×介入におけるEMG活動・角速度に有意な相互作用が認められました。ポストホック検定の結果、nGVS介入ではクッション上での閉眼立位で開眼立位と比較して、外転-内転方向の角速度を減少させました。本研究の結果は、nGVSが異なる立位姿勢条件下での身体反応を変化させることを示唆しています。本研究は探索的なものであり、今後、これらの筋活動や関節運動パラメータを対象とした研究において、そのエビデンスを調査する必要があります。

【論文情報】
Mitsutake T, Taniguchi T, et al.: Effects of Noisy Galvanic Vestibular Stimulation on the Muscle Activity and Joint Movements in Different Standing Postures Conditions. Front Hum Neurosci 16:891669, 2022
doi: 10.3389/fnhum.2022.891669

https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fnhum.2022.891669/full

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